私の職場には10人のメンバーがいます。10人もいると当然個性は様々で、一人ひとり得意なことも不得意なことも違います。
Aさんは来客対応には優れているものの、仕事にミスが多い。Bさんは仕事は正確だが積極性には欠ける。Cさんは事務改善の能力は高いが報告が遅い。などなど・・。
かつての私は、チームのメンバーの短所を改善しようとやっきになっていた時期がありました。しかしなかなか短所は改善されず、イライラはつのるばかり。当時は今とは別のメンバーでしたが、チームにもあまりよろしくない雰囲気が漂っていたように思います。
聖書にはこのような言葉があります。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。」(Ⅰテサロニケ5:16-18)
私がしなければならないことは、「すべての事について、感謝すること」でした。今はたとえ短所が目についたとしても、なるべくメンバーの良いところを見て、それぞれの得意分野はチームに与えられた「財産」であるという考え方をするようになりました。そして、チームの中でその強みを生かせるような動機づけをするようにしています。
今のチームは互いに協力し合い、仕事の成果も上がりつつあります。もちろん短所の改善はしなくてはなりませんが、以前のように細かく指導しなくても、少しずつ改善していっているのは不思議なことです。互いに強みを発揮し合う中で、他のメンバーの良いところを見習いたくなるのかも知れません。
聖書にはたくさんの知恵が書かれています。普段から聖書を読んでいると、いろいろな難しい場面で、ふさわしい知恵が与えられるのはとても感謝なことです。聖書がなければ今の私はどうなっていたか分かりません。
(2016年 通巻235号)
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