今日、企業を安全に経営するうえで、インターネットのセキュリティの重要性が増しています。
独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA)が毎年発表している「情報セキュリティ10大脅威 」の2022年版の第一位は「ランサムウェアによる被害」でした。「ランサムウェア」とは、IPAの解説によれば、「ウイルスの一種である。PC やサーバーが感染すると、端末のロックや、データの暗号化が行われ、その復旧と引き換えに金銭を要求される。また、重要な情報が窃取されることもあり、社会的信用を失うおそれがある。さらに、復旧に時間が掛かる場合、更なる経済的損失につながるおそれもある。」というものです。
昨年、徳島県の病院がランサムウェアの被害に合い、電子カルテのデータが閲覧不可となりました。患者さんの通院歴や投薬歴の情報が入っていたと考えられます。大変な被害です。
企業のウイルス対策としては、OSは常に最新の状態にする、ウイルス対策ソフトを導入する、ネットワークの出入り口対策をする、添付メールを開くときには発信者を良く確認してから開く、などなど、ソフト的、ハード的に多くの事柄が求められているのが現状です。
聖書には次のような言葉があります。
"イエスは彼らに言われた。「パリサイ人たちやサドカイ人たちのパン種にくれぐれも用心しなさい」。" (マタイの福音書 16章6節)
パリサイ人とは、形式的律法(戒律)の遵守によって自分が正しいと主張する人々でした。サドカイ人とは、理智的、哲学的、文化的態度をもって真の人生とし、自分の成功を誇る人たちでした。いずれも、イエスが教えた愛と真理の教えに対立する考えが弟子たちの心に入り込み、パン種のように膨らみ、道を間違えることを恐れて、このように戒めました。
私たちの心も、放っておけばどんどんマイナスの方向に進む傾向があるのではないでしょうか。マイナスの考えが一旦心を支配すると、コンピューターウィルスやパン種が広がり増えるように、その考えが膨らみ、正しい道から逸れてしまう大変な思いをすることになります。
是非そのような時に、聖書を開いて、イエスが語った愛と真理の言葉を味わってみて下さい。
(2023年 通巻443号)
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