7月3日にオリンパス元社長、菊川剛被告はオリンパスの粉飾決算事件に関して懲役3年、執行猶予5年の判決を受けました。また、二人の同僚も執行猶予付き判決を言い渡され、同社は罰金7億円を払うことになりました。
この事件がもたらした影響は3人やオリンパスだけにとどまりません。検察側は論告で「海外ファンドを利用して損失を処理するなど手口も巧妙で、日本の証券市場の信頼を揺るがせた責任は重い」と主張しました。今はオリンパスの株価は回復しましたが、一時、80%も値下がりして、同社の情報を信頼して投資していた年金基金などが損害を被りました。
菊川氏らは2007年3月から2011年3月に渡って粉飾決算をしていました。おそらく、当初はオリンパスの利益を守ろうとし、はじめのうちはよかったものの、結局事実が分かって大変な結果となりました。
聖書には次の言葉があります。「偽りの舌をもって財宝を得る者は、吹き払われる息のようで、死を求める者だ。」(箴言21:6)
菊川剛被告ら3人は確かに偽りの舌をもって財産を得ようとしました。偽りが発覚すると、今度は吹き払われる息のようになりました。今回の場合は、関係者たちが会社から追い出されて、社会から制裁を受けることになりましたが、危うく会社の「死」(倒産)をも招くところでした。
この事件ほどではなくても、どこの職場や日常生活でも、偽りの舌をもって、自分の利益を得ようという誘惑が多いのです。「ちょっとしたうそを言えば、この間違いを隠せる…」「誇張した表現を使えば、相手を説得できるので…」というような考えです。しかし、この考えは危険です。事実が発覚すると、得られた利益がなくなるばかりか、しなかったことより、大変な結果を招きます。
何をするにしても、事実と真理を基礎にしなければならないと聖書を通して神様が教えてくださっています。また、イエス様は「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」と言われました。この真理をあなたの生活の基礎にすることをお勧めします。
(2013年 通巻104号)
Kommentare