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「カラヴァッジョ展を見て」

 昨年8月に北海道近代美術館で17世紀イタリアの画家カラヴァッジョ展が開催されました。


 札幌を皮切りに全国を巡回しています。イタリアでは非常に人気があり、愛されている画家です。札幌から始まる大きな巡回展は珍しく期待を持って見に行きました。


 カラヴァッジョ特有の光と闇の深い対比はレンブラント、ルーベンスにも大きな影響を与えています。今回の展覧会では、カラヴァッジョの代表作のひとつであり、死の直前まで手放さなかったと言われる「マグダラのマリアの法悦」という絵が展示されていました。暗闇の中から浮かび上がるマリアが上を見上げ涙を流している作品です。カラヴァッジョの心の自画像とも思えるすばらしい絵でした。ローマで数々の宗教画を描き好評を博したカラヴァッジョでしたが、その暴力的な性格でケンカを繰り返し刺殺事件を起こしローマから逃亡。ナポリ・マルタ島などを転々としながら制作を続けました。最後は病に苦しみながら37才の生涯を終えました。


 教会からの依頼で聖書をテーマにたくさんの名作を描き作品の中に自画像を描きいれたカラヴァッジョは殺人者としての罪の意識や破天荒な人生を振り返り、最後に悔い改めと罪の赦しを願ったのではないかと思います。作品からその思いは伝わります。


 カラヴァッジョの絵が人々に感動を与えるのは、そのリアリティーの中に、人間の弱さ、罪を隠さず表現しているからだと思わされました。昨年ローマ教皇が来日しましたが、ヴァチカン美術館からカラヴァッジョの名作「キリストの埋葬」が今年日本で公開されるとのニュースが新聞にのっていました。


 「神へのいけにえは、砕かれた霊。打たれ 砕かれた心。

神よ あなたはそれをさげすまれません。」(詩篇51:17)


(2020年 通巻387号)

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