「全ての人の机の上に、世界中の家庭に、パソコンを!」という言葉をご存じですか。41年前の4月に創立されたマイクロソフト社が最初に掲げたビジョンです。当時は、「不可能」、或いは「愚か」と思うほど大きなビジョンでしたが、今では多くの国で達成されていて、実現可能な言葉として捉えることができます。マイクロソフト社の成長のカギの一つで、分かりやすく、同時にチャレンジを与えるビジョンを掲げるメリットを示す実例です。
現在は、ビジョン計画書を作成し、それに合わせて働くということがかなり普及しており、会社だけではなく、学校や官庁でも同様の事が行われています。このようなビジョンは、上手く用いると、数多くある「できること」の中から、何を優先すべきかを導いてくれるので、仕事の効率がアップし、その結果、働きがいが高まるわけです。新年度が始まるにあたり、仕事において何を目指しているか、優先順位は何なのかを確認することは良いことだと思います。
けれども、当然のことですが、仕事はあくまでも人生の一部分に過ぎず、仕事上のビジョンが、私たちを豊かな人生へと導くわけではありません。しかしながら、人生においても、仕事においてと同じように、「できること」は数多くあって、その中から何を優先すべきか、何がベストであるかを折々に決めなければなりません。その時、個人のビジョン計画書があれば力になるはずですが、それを作成するには、人生の目的や一生涯の優先順位を考える必要が出てきて、結局、頭を抱えることとなり、諦めてしまう方もおられるかと思います。けれども、聖書があなたの大きな助けとなります。聖書には、次のような言葉があります。
「人よ。何が良いことなのか。主は何をあなたに求めておられるのか。それは、ただ公義を行い、誠実を愛し、へりくだってあなたの神とともに歩むことではないか。」(ミカ6:8)
立派な人生のビジョン計画書ではないでしょうか。誰でも、ただ公義を行い、誠実を愛して人生を送るなら、生きがいを感じることができるでしょう。でも、それには不可欠なことが一つあります。謙遜な態度で神様と共に歩み、神様だけが与えてくださる赦しと力を受けて、神様が教えてくださる公義と誠実を行うことです。新年度のはじめに、仕事における目的を確認し、個人のビジョン計画書を考え、聖書から学んでみませんか。
(2016年 通巻229号)
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