ラグビーW杯は4年に一度行われ、今年はその開催の年。フランスで9月から10月にかけて開催され、日本代表も出場が決定しています。日本代表は、2019年大会ではベスト8、2015年大会でも優勝候補の南アフリカに勝利するなど、最近の活躍は凄まじいものがあり、今大会も上位進出に期待が高まります。
今回W杯で、日本代表を率いるのは、2019年大会に引き続き、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ。前大会でジョセフ氏は「ONE TEAM」というスローガンで、総勢31人の代表メンバーをまとめ上げ、一致団結した選手たちは、次々と勝利を重ね、日本史上初の予選グループ突破をしました。日本代表の活躍が、多くの人に感動を与えてくれたことは、記憶にも新しいところです。
では、ジョセフ氏どのようにして、チームを一つにまとめ上げたのでしょうか?ジョセフ氏は、自身の役割について、こう言っています。
「ヘッドコーチの重要な仕事とは、選手が信じることのできる環境を創造することです。選手に自信を与えなくてはならない。それが私の務めです」
このような指導スタイルは「サーバントリーダーシップ」と呼ばれています。上から強権的に指示するのではなく、選手が活躍できる環境を整え、選手が自信を持ってプレーできるように励まし、具体的なサポートを与えていく。
「サーバント(=召使い)」という名のとおり、リーダーが部下に対して仕える気持ちを持ちながら、部下中心でチームを運営していくのです。
「あなたがたの間では、そうであってはなりません。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、皆に仕える者になりなさい。あなたがたの間で先頭に立ちたいと思う者は、皆のしもべになりなさい。」(マタイの福音書 20章26~27節)
サーバントリーダーシップを発揮することで、メンバーは、仕事を「やらされている」という感覚ではなく「チームのために動いているんだ」という感覚が生まれます。これがチームの一体感につながるのです。
(2023年 通巻448号)
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