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「争いを解決する勇気」


私の知り合いは食品の貿易をしていますが、最近、大変な目に遭いました。取引の際は外国から新鮮な食品を買って、それを違う国の客に売りますが、その食品を実際に見ることはありません。食品に品質上の疑義が発生した場合は、第三者機関が食品を検査して、報告を出すことが、売買契約書に書いてあります。また、その報告は最終的なもので、その報告に拘束されることも書いてあります。

ある時、外国の客に、食品を発送してから、品質に問題があると言われました。客と色々連絡して、そのことを解決できなかったので、第三者機関に調査を依頼しました。第三者機関の調査では食品には品質の問題は全くなかったことから、知り合いは客が対価を払うことを期待しました。けれども、客は、自分がその第三者機関を認めていたにも係わらず、今度はその機関に問題があると文句を言い始めました。知り合いは別の第三者機関に調査を依頼することを承諾しましたが、結果は同じでした。しかし客は文句を言い続けました。

知り合いは、色々な解決案を提案しましたが、客が自分の国で訴訟を起こし、詐欺にあったと言って、警察の捜査を促しました。知り合いはこの客との付き合いをやめなければならない結果になりました。

この話を聞いたとき、聖書の箴言26章21節を思い出しました。「おき火に炭を、火にたきぎをくべるように、争い好きな人は争いをかき立てる。」知り合いは、話し合いで解決しようとして妥協案を提案しても、客は争おうとしました。異なる第三者機関が報告を出しても、客は態度を変えませんでした。争いの原因は食品の品質の問題にあったのではなく、客の態度にあったのは明らかです。

時折、職場でもその客のような争い好きな人がいます。その場合どうすれば良いでしょうか。聖書はとても現実的な書物で「あざける者を追い出せ。そうすれば、争いも出て行く。けんかも、悪口もやむ。」(箴言22:10)と書いてあります。あなたの職場にもし争い好きな人がいれば、その人自身の態度を変える機会を与えてから、断固たる処置を取る勇気を聖書の教えから得ることができると思います。


(2012年 通巻 47号)

 
 
 

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