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「仕えるリーダー」


 新しい年度になり早くも一月が過ぎようとしています。異動などに伴い新しい体制で仕事をスタートさせた職場も多いのではないかと思います。人材の異動はさまざまなメリットをもたらしますが、時にベテランを送り出すという痛手をこうむることもあり、職場では、責任をもって与えられた人材を育成していかなければなりません。

私の職場には、次のポストに昇格させたいと願いながら育成中の人材がいます。もっとも本人にはあまりその気がないようで、自分はそのようなポストに向いていないと言います。

 確かに彼女はやや控え目な性格で、周囲を引っ張っていくような強いリーダーシップを発揮するタイプではありません。しかし、彼女には女性ならではの細やかな気配りがあり、後輩が仕事をしやすいように縁の下の力持ち的な役回りを率先してこなしている姿をよく見かけます。

そのようなところが周囲の人望を集め、職場にもよいチームワークをもたらしているように思えます。自分は控え目な性格なので、目立った働きはできないとマイナスに考える必要はないと思います。縁の下の力持ちのように、他の人の仕事のために配慮できるということは、余裕がある、つまり潜在能力があるということを意味します。私はやや支配型のリーダーシップをとりがちなのですが、私も彼女を見習いたいと思っています。

 リーダーシップのスタイルには、複数のスタイルがありますが、このように相手に仕えるリーダーシップを「サーバント(仕える)リーダーシップ」と言うようです。このスタイルは、ホープ・フォー・ビジネスのパンフレットでも過去に何度かとりあげています。

 サーバントリーダーシップは、比較的新しい理論と思われがちですが、聖書では人に仕えることの大切さを昔から教えています。自分にはリーダーになる資格がないと考える前に、まず聖書の言葉に耳を傾けてみる必要があるのではないでしょうか。

 「あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい。」(マタイ20:26)


(2016年 通巻230号)

 
 
 

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