日本では、昨年より働き方改革の一環として、労働基準法の改正がされ大企業と中小企業に施行時期を分けて時間外労働の上限規制が罰則付とされました。従来は厚生労働大臣の告示によっていましたが、今回は労働法の改正によって、臨時的で特別な事情がある場合も含め上限に違反した場合には使用者側に「6ケ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられることになりました。法改正の背景には咋今の時間外労働に起因する過労死や自殺が頻発したことが考えられます。
もう一つ労働者にとって大切なことは休日取得です。以前より労働基準法では原則として毎週少なくとも1回休日を与えなければならないと規定し、これを会社の定める所定休日とは別に法定休日としています。特別な事情による法定休日の出勤は、所定休日の場合より高い割増賃金の支払いを使用者が行われなければならないこととなっています。
聖書では、出エジプト記20章9~10節に「六日間働いて、あなたのすべての仕事をせよ。七日目は、あなたの神、主の安息である。あなたはいかなる仕事もしてはならない。」、11節には「それは主が六日間で、天と地と海、またそれらの中のすべてのものを造り、七日目に休んだからである。それゆえ、主は安息日を祝福し、これを聖なるものとした。」と記されています。イザヤ書の43章4節には「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」と神さまの私たちに対する思いが書かれています。2000年以上もの前に書かれた聖書には労働基準法に繋がるコンセプトも表現されています。
マタイの福音書11章28節には「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」と記されています。ビジネスマンの皆さん、一日の仕事を終えた夕べに聖書を開いてみては如何でしょうか。
#(2020年 通巻389号)
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