先日インターネットで、定年後の問題に関する記事を見ました。その中の一つに夫婦関係の問題がありました。
仕事から解放され、ゆっくりと船旅に出かけた夫婦の実例が紹介されていました。それまで長い時間を一緒に過ごしたことのなかった二人が、長期間の船旅で互いに逃げ場がなくなり、夫婦喧嘩が修復不可能なほどに悪化してしまったそうです。別のケースは、家にいること自体がストレスであると妻から言われ、自分の居場所がなくなった夫の場合です。ギャンブルにはまって退職後の生活費を使い果たしてしまいました。(参考:現代ビジネス2013年12月31日号)
退職して、これからは夫婦でゆとりある楽しい時間を過ごせるかと思いきや、このような問題に直面してしまうのは、悲しいことです。この二つの例に共通するのは、夫婦が向き合うことができていなかったということではないでしょうか。定年前もずっと抱えていた問題が、定年を機に顕在化したとも言えます。
聖書は夫婦関係の大切さを教え続けています。「それゆえ男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となるのである。」(創世記2:24)
夫婦は、心身ともに一体となる極めて親密な間柄であることが教えられています。「ふたりは一体となる」つまり二人で一人なのですから、夫は妻を自分自身のように愛し、妻は夫に従うことも勧められています。このようなことを心がける中で、麗しい夫婦関係が可能になってくるのではないでしょうか。
そうは言っても、長年の関係を今さらやり直すことは無理と思われるかも知れません。しかし聖書は私たちに新しい力を備えてくださったうえで励まし続けています。大切な夫婦関係のあり方について聖書の言葉に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
(2013年 通巻130号)
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