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「建国記念の日」に思う

最終更新: 2019年2月24日


 2月11日に、「今日は何の日か知っていますか?」というインタビューがありました。様々な答えがありました。「知っているよ!建国記念日でしょ。祝日になっているよね。」、「日本が出来た日のことだよね。」、「なにそれ?そんなのあるの?」。

 みな少しずつどこかが違っています。

 まず、「建国記念の日」と言うべきところを「建国記念日」と言っています。「日本が出来た日」は、はっきりわかっていません。国民の休日を過ごしていながら、その意味を知らないのもよくないことです。


 アメリカのように独立記念日とか、ドイツではベルリンの壁が壊れて東西が再統一した日、イタリアのように王政から共和制になった日など、どの国も明確な日付があります。ところが、日本は他の国に支配されたことがなかったことなどから、明確に日本という国ができた日を決めるのが難しい事情がありました。


 かつて1873年(明治6年)に、日本国の建国として2月11日を「紀元節」という名の祭日としていました。 その日は、初代天皇、神武天皇の即位した日とされていました。しかし、第2次世界大戦での敗戦後に占領軍(GHQ)によって「紀元節」は廃止となりました。神武天皇の存在には(歴史学として)確証が無いこと、また紀元節を認めることによって戦前の天皇を中心とする国家への復帰が懸念されたことが廃止の理由でした。

 このような経緯があったにもかかわらず、「建国記念日」を制定しようとする勢力による9回の議案提出がありました。それに対して、思想・信教の自由が著しく制限された戦前の国家体制に戻ることを強く危惧する人々の反対による廃案が繰り返されていました。


 しかし、1966(昭和41)年に「建国記念日」ではなく、「建国記念の日」と言い換えられてはいても、内容は「紀元節復活」として国民の祝日に追加され、1967年2月11日から実施されるようになりました。上記のような経緯から、すでに祝日として決められてはいても、2月11日については依然として相反する二つの考え方が並行し続けています。


 今年の2月11日も、「建国記念の日」として祝賀ムードで過ごす人と「思想・信教の自由を守る日」として過ごす人と、大きく分かれていました。一方で「なにそれ?そんなのあるの?」と休日を過ごす人もいました。

あなたは、どちらに近かったでしょうか。


 そのいずれであったとしても、今年の「建国記念の日」が過ぎた今でも、その意味について継続的に考えてみることは有益であると思います。


#(2019年 通巻345号)

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