「iPhone (アイフォーン)5」の販売が始まりました。予約が殺到し、史上最高の販売台数が見込まれているそうです。朝の通勤時に駅のホームにいる人の多くがスマートフォンの画面を見ています。その普及の早さには驚くばかりです。
通勤時から、スマートフォンや携帯電話の画面を見、職場ではパソコンの画面を見てメールの処理に追われている人も多いのではないでしょうか。一日に何時間も画面を見ている人が多くなってきた時代です。私たちの生活は確かに便利になりましたが、職場では効率化という名のもとに、仕事の密度はどんどん高くなり、互いのことを思いやる暇もありません。
今日は聖書の箴言からの言葉です。「心に喜びがあれば顔色を良くする。心に憂いがあれば気はふさぐ」(箴言15:13)
メールによるコミュニケーションが増える中で、改めて対面的なコミュニケーションの大切さに気づかされる言葉です。
人の心の中を知ることはできませんが、心の思いは外に現れます。「上司の顔色をうかがう」という言葉はありますが、私たちはそれと同じくらいの注意を持って、職場の同僚や部下の顔色を見ているでしょうか。
イエス・キリストは、「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(マルコ12:31)と言われました。
この言葉は到底実行できないように思われますが、先ほどの箴言をヒントに第一歩を踏み出すのであれば、相手に元気がないようだったら、声かけのきっかけにしたり、相手のことを理解し、同情したりする一歩にすることができるのではないかと思いました。聖書には愛は行動を伴うとあります。キリストは言葉だけではなく、私たちのために命を捨てるほどの愛をもって私たちに模範を示しています。
急激に進む情報化によって、私たちの生活スタイルはどんどん変化しています。しかし、そのような中でも、聖書の知恵はいつも私たちに大切なことは何かを教え、立ち戻る基本的な位置を教えてくれます。
(2012年 通巻 66号)
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