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「最期の準備は今こそ」


最近の道新にあった「エンディングノート」の記事を興味深く読みました。記事ではエンディングノートの便利さが丁寧に紹介されていて、自分の最期の準備のため、種々のエンディングノートが販売されているとありました。その中の一節に、これは、死について考える場合の抵抗感を和らげようとする「終活」の一つの表れとみられるとありました。私はこれを読んで、エンディングノートを記入すると自分の残りの人生をどのように過ごせば良いのかと考えさせられるので、若い人にとっても益になると思いました。

私は、経験豊かなキリスト教の牧師との会話を思い出しました。しばしば死を目前にした方と接したことのあるその牧師はこう語りました。「死の床での後悔はほとんど人間関係についてなんです。特にご家族や友人との関係をめぐっての反省があげられます。『もっと残業したり、もっと働いたら良かった』という反省は一度も聞いたことがありません。」

私も一生懸命仕事をすることの大切さを知っており、現に自分に任された仕事に励んでいます。だからこそ、その牧師の言葉に教えられるのです。一生懸命仕事に打ち込むと、仕事のことばかり考え、家族や友人のことを充分に考えられない状態に陥ってしまいます。

このような状態を避けるには、次の聖書の言葉が助けになります。「あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。」(ロマ12:18)

「自分に関する限り」という言葉は、平和を保つために私達がすべき努力を教えています。人と人との間の平和は偶然に保たれるものではありません。相手の話を聞き、相手の立場で考え、相手を大切な存在であると思い、言葉と行為を通してそれを伝えるときに生み出されるものです。また、真の平和は、表面的なものではなく真理に基づいています。愛をもって真理を語り、相手と赦し合わなければ、平和を保つことができません。人生の最後に後悔しないよう、あなたは今日、どなたと平和を保ちたいと思いますか。


(2013年 通巻 87号)


 
 
 

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