2016年7月1日から、ユニリーバ・ジャパンが新人事制度 「WAA」を導入したという、大変興味深いニュースを最近知りました。WAA(Work from Anywhere and Anytime)は、働く場所・時間を社員が自由に選べる制度です。社員がそれぞれのライフスタイルを継続して楽しみながら自分らしく働くことで、各々が自分の能力を最大限に発揮でき、成果につながらない時間を減らし、業務効率の改善を目指すのが目的のようです。すべての企業が、このような人事制度を利用できるわけではないかもしれませんが、多くの会社がこのWAA に興味を示しているのには、現代のビジネス界には多様な働き方が必要だと、社員のみならず経営陣も感じていることが背景にあるようです。
また、9月10日に、サイモン・ピルチャ氏(M&G社、債券投資の最高経営責任者(CEO)で250名を超えるスタッフを統括している)を講師に迎え、「しもべの心を持つ経営者」と題して、HFBセミナーを行いました。ピルチャ氏は講話の中で、良いリーダーシップとは、人に仕えることであり、社員の勤務時間にも気を配らなくてはいけないと語りました。また、自身も、午後6時で仕事を切り上げ、退社することにしているそうです。なぜなら、自分が帰らなければ、部下も帰れないからだそうです。
以上の2つは、社員は、一社員という立場だけでなく、一人の人間であり、夫であり妻であり、親であり、子供であるということを認め合う大切さを現す、現代のビジネス社会における実例です。やはり、人は仕事だけで生きるのではなく、大切な人間関係をもつ必要があり、その関係作りに費やす時間的余裕が生活には不可欠なのです。
聖書には、次のようなイエス様の言葉があります。「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる」(マタイ4:4)。「人はパンだけで生きるのではなく」という言葉の中の「パン」は、人間が生きるための物理的必要を表す言葉として用いられています。すなわち、人間は、物理的な必要が満たされたとしても、「生きている」とは決して言えないという事実を指しています。本当に生きるには、神様との関係、神様の言葉、そして、教えに心を向ける必要があります。
どうぞ今週は、仕事以外の関係の大切さをもう一度確認し、神様との関係、霊的に生きる大切さを覚えていただきたいと思います。神様の言葉をもっと知りたい方には、HFBの聖書を読むサービスをお勧めします。気軽にメール(裏表紙記載)にてお尋ねください。
(2016年 通巻251号)
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