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「良い関係を築くための鍵-第2」

 

最近のパンフレットでは「ザ・リレーショナル・マネージャー」※ という本の内容を紹介しています。この本は、組織が持っている関係の全てが重要であり、関係性は全ての物事の中心にあると言っても良いと教えています。また、健全な関係を築くための五つの鍵が紹介されています。今日は、その第2の鍵を紹介したいと思います。

全ての関係において、「力」が存在しています。その力が関係者の間で正しく行使されているかどうかが重要なポイントです。例えば、会社では、関係者の片方が力を持ちすぎると技術革新が阻害されたり、会社内の一致が損なわれたりします。このことをもう少し具体的に言うと、使用者側が力を持ち過ぎると、従業員の声が聞かれず、技術革新を生み出す対話が起きません。一方で、使用者側の権力が正しく認められていなければ、ささいな問題に関して対立が生じ、その対立を解決するために多くの努力が注がれて、やはり進歩を阻害することになります。

このような問題を避けるには、相談や話し合いが大切です。組織の中核的な活動に関する相談はもとより、従業員の家族や地域社会のような周囲の関係者に影響を与える組織のあり方に関する話し合いも大切です。

例えば、会社が作っている車とその製造過程に関する話し合いから、より良い製品やより安全な生産ラインが生まれる可能性があります。その一方で、長い労働時間や転勤のあり方に関する話し合いがなければ、家族や地域社会によい影響をもたらすことができないばかりか、少子高齢化と戦っている社会全体が損なわれる恐れがあります。

聖書は、合法的な権力を尊重することの大切さと、従業員と神様に対する経営者の責任の大切さが教えられています。当時のローマ帝国では従業員はしばしば奴隷だったので、聖書では次のように教えています。「奴隷たちよ。すべてのことについて、地上の主人に従いなさい。人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方ではなく、主(神)を恐れかしこみつつ、真心から従いなさい。主人たちよ。あなたがたは、自分たちの主も天におられることを知っているのですから、奴隷に対して正義と公平を示しなさい。」(コロサイ3:22, 4:1)


(2013年 通巻 118号)

 
 
 

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