新年おめでとうございます。今年もパンフレットのご購読とご支援をよろしくお願い致します。
年の初めに、人間関係に注目したいと思います。「ザ・リレーショナル・マネージャー」※ という本では、組織が持っている関係の全てが重要であり、関係性は全ての物事の中心にあると教えています。10月に、この本にある健全な関係を築くための五つの鍵の中から二つを紹介しましたが、(以前のパンフレットはHFBホームページでご覧ください)今週から残りの三つの鍵を紹介させていただきます。
健全で、効果的な関係を築くには、相手と相手が属している組織について出来るだけ多くの情報を得る必要があります。多くの情報を得れば、相手の行動や意図を理解することができます。例えば、ある従業員の仕事ぶりが思わしくなく、休みが多くなっているとしましょう。その理由を知るには、職場外の要因を考える必要がしばしばあります。問題の原因が、配偶者との関係や突然の健康問題である場合もあるからです。
仕事での自分と家庭での自分を分けて生活することは、短期的には気分転換ができてうまく行っているように感じるかもしれませんが、長期的には解決しなければならない問題を先送りにしているだけになる危険があります。自分自身をトータルな存在として捉えないと、相手を理解することが難しくなるばかりか、自分を理解することも難しくなります。仕事をしている自分は家族や地域社会の一人でもありますし、家族の一員である自分は従業員でもあるからです。一人ひとりの多面性を認めることは健全な関係のために不可欠なことです。
イエス様が一人の人の多面性を大事にした例として、聖書のマルコの福音書5章21節では、二十年の間長血(婦人科系の病気)をわずらっていた女性が登場します。この女性がイエス様の服を触ってみたら、長い間治らなかった病気が治りました。一見すると、体が癒されたので、女性の問題は解決したように見えますが、イエス様は女性のトータルな生活に問題のあることを見抜いて、彼女が地域社会からも、神様からも離れていることを指摘しました。そして、その問題の解決もしてくださいました。
(2013年 通巻 126号)
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