前回のパンフレットで、(お読みになっていない方はHFBホームページでご覧になってください)「ザ・リレーショナル・マネージャー」※という本を紹介させていただきました。成功するには、会社や組織の利害関係者との良い関係を築くことが欠かせないということを見ました。では、どの関係に焦点を当てれば良いのでしょうか。
当然なこととして、同僚や上司、部下との関係に焦点を当てることは大切ですが、顧客や取引業者、株主との関係も大切です。さらに視点を広げると、銀行や政府機関、規制当局、国内外の取引先や組織、国民との関係を考えることが出来ます。このように考えれば、会社はお金を生み出す機械のようなものではありません。むしろ、共通の目標に向かって協力している、個人と組織の関係から成り立つネットワークのようなものです。このモデルでは経済的な成功は正しい関係を築くことによるのです。
イエス様は正しい関係が成功の元であることを教えました。「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」(マタイ6:33) 「義」と言う言葉は、旧約聖書の背景によれば「正しい関係」を意味します。ですからここでの意味は、人間が神様の教えに従い、正しい関係を求めるなら「これらのものは全て与えられます。」と言っていることになります。「これらのもの」について、この文章の前段では、生活のために必要な服、食べ物などの例が上げられています。すなわち、日常の経済的な必要が満たされるということです。
「ザ・リレーショナル・マネージャー」では、経営者は、「関係」というレンズを通して現実を見て、より広い範囲で意図的に良い関係を築くべきであると教えています。そのために、五つの良い関係を築くための鍵を紹介していきます。次回のパンフレットからその鍵を紹介いたします。その前に、仕事上で関係している全ての関係者をリストアップし、その関係をどのようにより良いものに出来るかを考えてみることをお勧めします。また、最終的に大事な関係である、神様との良い関係についても考えてみてはいかがでしょうか。
(2013年 通巻 116号)
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