このホープ・フォー・ビジネスのパンフレットは、次号で100号を迎えます。これまでお読みいただきましたことに感謝いたします。パンフレットの一部は、有志のボランティアにより、道端での配布が続けられています。
最近の教会の礼拝で、聖書にあるイエス様の例え話について聞きました。ミレーの絵でも有名な「種をまく人」が登場します。種をまく人が種まきに出かけます。当時の種まきの方法で種がまかれます。道ばたに落ちた種は鳥が食べてしまい、土の薄い岩地に落ちた種は、根がないために枯れてしまいます。いばらの中に落ちた種は、いばらでふさがれて実を結びません。一方で良い地に落ちた種は、三十倍、六十倍、百倍の実を結びます。
これは、比喩です。イエス様は「種」は聖書の言葉であると教えています。道ばたや岩地、いばらとは聖書の言葉を聞く人の心の態度を表しています。例えば、道ばたや岩地のように固い心では、聖書の言葉に接しても、それを受け入れることができません。
日本語でも「聞く耳がない」という言葉があります。イエス様はここで「聞く耳のある者は聞きなさい」と言われました。聖書の意味が分かるためには、正しい心の状態、態度で聞く必要があることが分かります。例え話ではこの心の状態、態度を「良い地」という言葉で表現しています。
「良い地に蒔かれるとは、みことば(聖書の言葉)を聞いて受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちです。」(マルコ4:20)
聞こうとする態度を持ち、教えられやすい心の状態でいる人には、聖書の言葉は大きな効果を発揮することが分かります。
現代でも、道端などで配布されるパンフレットが、まさに「道端」に落ちて終わるのではなく、豊かな実を結ぶ一助になることを願っています。
(2013年 通巻99号)
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