皆さんは「ワンピース」というマンガをご存じでしょうか?主人公ルフィとその仲間の冒険と友情の物語。今、日本で最もヒットしているマンガです。1997年に連載が開始され、現在単行本は65巻(2012年4月現在)まで刊行されています。その累計発行部数は国内最高で、2憶6000万部を突破。日本人1人につき2冊は「ワンピース」の単行本を持っている計算になるのです。ではなぜ、「ワンピース」がここまで人気があるのでしょうか?
ワンピースを研究している関西大学の安田教授によると、主人公ルフィとその仲間達には一つの特徴があるそうです。それは、“かたい絆”。かたい絆で結ばれているルフィと仲間達にはいつも新たな仲間が加わります。ルフィ達はなんと、その仲間が裏切っても信頼を貫き通そうとするのです。そして、裏切った仲間との信頼が回復するとそのつながりは更に強固になるのです。これを繰り返し、ルフィの絆の和はどんどん広がっていきます。このゆるぎない絆が読者の心をつかんでいるというのです。
しかし、現代社会ではこの絆が失われつつあるのではないでしょうか?自分のことばかり考え、人のことを考えることが少ない。しかし、「ワンピース」のヒットから分かるとおり、人は確かに絆を求めているのです。
それでは、何をすべきでしょうか?その大きなヒントとなることばが聖書にあります。
「何事でも自己中心や虚栄からすることなく、へりくだって、互いに人を自分よりもすぐれた者と思いなさい。自分のことだけではなく、他の人のことも顧みなさい。」(ピリピ 2:3~4)
現代社会に必要なのは、自分のことばかり考えることをやめて、会社の仲間や家族のことをいつも考えて行動することではないでしょうか。ちょっと自分自身から目を離してみてください。きっと、自分の周りにある必要に気づくはずです。
みなさんも失われつつある絆を取り戻してみてはいかがでしょうか。
(2012年 通巻 45号)
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