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リーダーが取るべき態度

  • 執筆者の写真: Masato Ujiie
    Masato Ujiie
  • 2011年10月29日
  • 読了時間: 2分

ソ連が崩壊した理由は様々ですが、その中の一つとして、ソ連の経済状況についての公式報告書にしばしばうそが書いてあったからだと言われています。例えば、1960年代から1980年代にわたってソ連が公表した軍事予算は本当の予算よりも低く抑えられていたそうです。ゴルバチョフ大統領によると、彼が大統領だった時代には、本当の軍事予算が分かった人は2-3人しかいませんでした。

また、当時は政治局が経済的な達成目標を定め、経済部門を担当している省がそれを達成しなければなりませんでした。また、それぞれの省は担当している工場、農場などに、それぞれの達成目標を与えました。目標を達成しなかった管理者は厳しく処分されたようです。解雇されたり、ときには牢に入れられ、高官にも、下級官僚にもそのようなことがあったそうです。どうしても達成目標を達成できなかった管理者は、厳しい処分を避けるため、担当している工場などのデータを偽装しました。上司は、そのことが分かったとしても、それを暴露すると自分も処分されると恐れたようで、黙ったまま、そのデータを使って自分のレポートを書いたことが多かったようです。また、部下は自分の現実味がないうそが通じたので、さらにうそを重ねたようです。結局、ソ連の経済について何が事実か、何がうそかを知ることはほとんど出来ませんでした。

聖書には次の言葉があります。「支配者が偽りのことばに聞き入るなら、従者たちもみな悪者になる。」(箴言29:12) ソ連の歴史に当てはまるのではないでしょうか。リーダーによってうそが隠されため、部下はますますうそをつくようになりました。

国でも、職場でも、リーダーがとっている態度は周囲に大きく影響を及ぼします。あなた自身が、またあなたの職場で上司が、うそに耳を傾けることがあれば、ご注意ください。部下がうそをつくのに慣れてしまい、ソ連のように、何が事実かが分からなくなり、業績が把握できない状態に陥ってしまう恐れがあります。管理者にはいつも現実を正しく把握する態度がふさわしいのです。


(2011年 通巻 22号)

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