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「しかし必要なことは一つだけです」


 先日(10/31)の日曜日。朝4:45からのHBC TV「ライフライン」を見ました。そこで絵本作家の亀岡亜希子さんと「わすれものをとどけに」という絵本に出会いました。彼女のお話と絵に興味を持った私は、早速絵本を買いに出かけました。


 こぶたのプーラが旅に出るお話です。先に旅に出た友人が忘れた大切なものを届けてほしいとプーラに連絡があったのです。忘れものは鍵のかかった小さな木箱でした。プーラは重いリュックを背負って友人の後を追い旅に出ます。最初に出会ったのは猫でした。「大きなリュックだねぇ」プーラは答えます。「いろんな物を持っていないと不安なんだもの」ついで様々な動物たちに会いますが、皆同じように「ゆっくりしていきなさい」と言っているようです。


 中でも小舟の船頭のシロサギに会った時は「今日はここまでだよ。明日は今日より前に行けるさ。自分の限界より先に行こうとするから苦しくなるんだ」と諭されました。旅も終わりになった頃、雪どけの福寿草に会います。そして友人から預かったという鍵を渡されました。プーラは木箱を開けてみました。その中には…。それは秘密です。


 どうやらこの旅は、忘れものを届ける旅ではなく、プーラの人生の旅の一コマだったのです。大きなリュックが小さく軽くなっているのに気づきました。心まで軽くなったようです。


 「最後まで残るものが一番大切なものさ」と猫が言っていたのを思い出しました。


 現在コロナ禍の中で私たちは予期せぬ困難や不安と戦っています。ウィルスとの戦いのみならず生活や仕事上の問題、偏見や差別などと戦うために、多くの物をリュックにつめるため、大きな重いリュックとなっていないでしょうか。人生の中で使うものは、わずかで、ほとんど必要ないものかも知れません。

 COVID19のパンデミックも、いずれはおさまるでしょう。しかし私たちはいずれまたやってくるコロナウィルス以外の大きな敵、困難に対しても、パニックになることなく、リュックを軽くすることを学ぶのです。


 「しかし必要なことは一つだけです」(ルカの福音書10章42節)

 もうすぐクリスマスがやってきます。

 なぜ神の子のイエス様がお生まれになったのか。聖書の中に、 「必要な一つのこと」を見つけていただきたいのです。

(2021年 通巻414号)

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