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「アドバイスを受けられなくなったサッチャー首相」


 元英首相マーガレット・サッチャーが2013年4月8日に死去したことはイギリスをはじめ、世界中でニュースとなりました。「鉄の女」の異名を取ったサッチャー氏は1979年から1990年まで英国の首相として在任しました。サッチャー氏がなくなってから、彼女の行った政治をめぐる記事は読みきれないほど出ました。特に、イギリスの新聞では激しい議論があって、右翼側はサッチャーの経済改革を高く評価する一方、左翼側は経済改革に伴った地方経済の不振、失業者の増大を強調して、低く評価します。不思議なことに、右翼側と左翼側の記事には共通点がありました。それは、サッチャー氏が首相として辞任に追い込まれた理由です。

首相になったサッチャー氏は、初めは、内閣のアドバスを積極的に求めたようです。色々な意見を聞いて、同僚と論じて、決断に至ったそうですが、成功することにしたがって、同僚の意見を聞こうとしなくなったようなのです。アドバイスを受けられなくなった、その態度が失脚を招いたようです。

最近、ハーバード・ビジネス・レビューのリーダシップに関する記事を興味深く読みました。今後HFBのパンフレットでも、その内容を紹介したいと思っています。しかし、今日は一つの点に焦点を当てます。多くの調査に基づく記事によると、偉大なリーダーは謙遜であるという結果が見られるとのことです。リーダーに一番求められている特徴としては、意外のようにも思いますが、よく考えてみると納得します。高慢で、良いアドバイスや他の意見を聞けなくなれば、やがて行き詰まることになります。一人のリーダーは全てを知っているわけではありませんし、毎回完璧に判断できるとは限りません。聖書に、次の言葉があります。「相談して計画を整え、すぐれた指揮のもとに戦いを交えよ。」(箴言20:18)

あなたはアドバイスを受ける備えがあるでしょうか。他の方の知恵を求めるでしょうか。聖書では、神様に頼み、神様に頼る人には神様の知恵が与えられると約束されています。謙遜な態度を取り、この優れた指揮を求めてみることをおすすめします。


(2013年 通巻95号)

 
 
 

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