2016年は、残すところ、あと3ヶ月、4月に始まった今年度も、気が付けば6ケ月も経っています。このように考えてみると、時間の経つのは本当に早いと感じます。さて、新年に、または、年度初めに、何か新しい決意をされた方がいらっしゃると思います。今もその決意を守っていらっしゃるでしょうか。私が先日読んだ記事によると、アメリカ人の45%が、たいてい新年の決意をするのですが、自分が願った結果に至るまで、その決意を守る人はたった8%だそうです。強い気持ちで決意しても、自分が思うような結果を出すに至らないということは、皆様が経験していることだと思います。この問題を取り扱うビジネスの本、自己改善、或いは自己啓発の本が、数え切れないほどたくさん店頭に並んでいるのを見ると、多くの人々が抱える悩みであることがわかります。
ある本には、確かに役立つアドバイスがあります。自分が掲げる目標を明確にすること、あるいは、目標のハードルを高くし過ぎないこと、小さな成功は、次の成功につながっていく、というようなアドバイスに、私自身も助けられています。
けれども、正直なところ、良いアドバイスがあっても、自分がしたいと思う良いことができない場合が、誰にでもあると思います。パウロという有名なキリスト教のリーダーが次のことを言いました。「私には、自分のしていることがわかりません。私は自分がしたいと思うことをしているのではなく、自分が憎むことを行っているからです。」(ローマ7章15節)この言葉をもって、パウロは大切なことを示しています。人間は自分自身を思い通りに改善できないということです。その理由は、技術が足りないとか、知識が足りないということではなく、すべての人間には心の問題があって、神様の助けがなければ、それを直すことができないからです。同じく聖書の中で、エレミヤという人が次のようにこの事実を表しています。「人の心は何よりも陰険で、それは直らない。だれが、それを知ることができよう。」(エレミヤ17章9節)
幸いなことに、聖書の神様が私たちの心を直してあげると、約束して下さっています。また、自己改善を希望する方は、まず自分の心を吟味し、罪深さを認めて、神様の赦しと助けを求める必要があると聖書が教えています。新年の決意を守ることができなくても、神様の確かな約束には、力と希望があります。
(2016年 通巻247号)
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